僕の住んでる所は60件ほどの世帯で構成されており、どの家をみても、訳あり事情あり、まともな家などひとつもない。僕の家を囲んで、前の家にはボケ老人夫婦。横の家は先祖代々の盗人一族、後ろの家は包丁振り回すゴロツキ。作り話ではない、本当の話。リアル。
村には青年団、壮年団、老人会、とりあえず続いてる運動会、いろいろあるがまとまりなんてない。僕自身も全然興味ない。まとまりのない部落で、この先もし僕が村八分になっても、別にどうでもいい。ただ火事になったら助けてくれるらしい。決して僕を助ける為ではなく飛び火を避けるために。僕が死ぬときもし一人ぼっちだったら…葬式だけは村の人がしてくれるらしい。その二つが二部らしい。「自分で棺桶に入れても フタは自分で閉められんのですわ、シャバは無常ですよ」 シナチク坊主は、さらっと言った。リアル。
親父は、
「俺死んだら、ワラにくるんで堤防で燃やしてくれればいいわ」と言った。
僕は
「冷蔵庫くりぬいて、いれてあげるわ。ちょうどいいサイズやろ」と言った。
笑った。
はい、盆休みはおしまい
凡夫は働きます
じゃあねー
よしろー