そのまま逃げればよいのに僕らはずっと離れたところから交番を眺めた。
視力2.0の田島が「やべって、まだこっち見てる」「まだ見てる」って5分くらい言い続け、完全にビビりきってしまった僕と田島は、カブを手で押しながら100mほど歩いて、完全に交番が見えなくなってから、また走り出した。ギアを変えられないから、とにかくやかましかった。
坊主頭の僕らは、無我夢中でカッ飛ばした
いづれ御用になることも知らずに…
よしろー